丸々もとおが語る
静岡市の夜景の魅力

「日本新三大夜景都市」を目指して。
驚くべきポテンシャルの「静岡夜景

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私が20代に最も夜景鑑賞で訪れた都道府県は静岡県だろう。
まだ新東名高速道路は誕生してなかったが、2時間もあれば、東京から静岡県内の素晴らしい名所へと辿り着けた。その代表例が静岡市内の「日本平」だ。眼下には、三保松原から続く湾岸部に清水区市街地の光群が瞬き、興津埠頭のオレンジ色のナトリウム灯がコントラストを創る。しかしながら、“ここにしかない最大の価値”は、背景にそびえる富士山だろう。月の輝く夜、雪が山頂に降り積もる夜には、闇の中に見事な美しいシルエットを描く。昼間なら都内からでも富士山が見える場合もあるが、この美しき夜の富士に出会えるには、この場所に来るしかない。無論、伊豆スカイライン等からも夜の富士は望めるが、豊かな曲線を描く市街地と海と富士山の三位一体の完成度はトップクラスだろう。

そして30代、40代、50代と夜景鑑賞をより深めていくと、静岡市内の夜景の奥深さに気付くようになってきた。詳細は、2020年度に実施した夜景観光資源調査の結果に基づく「静岡夜景コンセプトページ」を一読いただきたい。夜の富士山と共演する静岡市らしい夜景はもちろん、大パノラマ・埠頭・イルミネーション・市街地等の彩色の豊富な夜景、北斗七星のように位置する視点場、レトロな宿場の夜景、高低差のある夜景バリエーション・・等、まさに“日本一と奇跡が彩る夜景都市”である。その魅力は、日本新三大夜景都市の長崎市、札幌市、北九州市の魅力に決して劣っていない。
夜景観光士による2019年の日本新三大夜景都市に関する投票では全国で第10位だったが、今後の再認定の投票ではさらに躍進が期待されている。
今後、静岡夜景の特徴を生かしたPR展開のほか、「日本夜景遺産」としての認定地を増やし、「日本百名月」「富士三大夜景」ブランドも生かし、展望台等の視点場やライトアップの整備、新たなイルミネーション等の光のイベントや夜の祭りも加われば、「日本新三大夜景都市」に選ばれるのも遠い将来ではないだろう。
丸々もとお
夜景評論家/夜景プロデューサー/イルミネーションプロデューサー
(一社)夜景観光コンベンション・ビューロー代表理事
1965年生まれ。立教大学社会学部観光学科卒。1992年『東京夜景』上梓。日本でも唯一無比の夜景評論家として本格的活動を始める。「夜景」の美しさを景観学、色彩心理学などをベースに評論する等、夜景の本質を浮き彫りにする独自の「夜景学」の構築に取り組んでいる。夜演出については世界でただひとりギネス世界記録を3つ(①世界最大の光の地上絵、②世界最大の光の彫刻、③世界最大の水面プロジェクションマッピング)を同時取得。夜景に関する著書は50冊以上。近作に、「日本夜景遺産 15周年記念版」(河出書房新社)、「日本のイルミネーションBest」(廣済堂)等がある。 神戸市、横浜市、長崎市、川崎市、周南市、足利市、広島県、札幌市等で夜景観光アドバイザーを歴任。「夜景観光士検定」総監修。日本初の工場夜景クルーズを手がけ「かながわ観光大賞」を受賞。イルミネーションのプロデュースに「ジオイルミネーション」(福井)、「TOKYO MEGA ILLUMINATION」(東京・大井競馬場)、「アパリゾート上越妙高イルミネーション」(新潟)、「門司港レトロ」(福岡)「小倉イルミネーション」(福岡)、「ハウステンボス」(長崎)、等、年間数十カ所を手掛ける。ライトアップに「出島」「国宝・大浦天主堂」、中町教会、北九州アイアンツリー等多数。

※商標登録『夜景評論家』第4408194号
※照明コンサルタント(一般社団法人照明学会認定)
※ボーイスカウト埼玉県連盟広報大使

【丸々もとおのスーパー夜景サイト】 http://www.superyakei.com
【一般社団法人 夜景観光コンベンション・ビューロー】 http://www.yakei-cvb.or.jp/

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